湯島天神〜神田明神〜湯島聖堂〜ニコライ堂 御茶ノ水散歩
湯島から秋葉原まで、点在する神社や聖堂を巡りながら歩いてきました。
この日訪れたのは湯島天満宮、神田明神、湯島聖堂、ニコライ堂、万世橋。
訪れた場所は多いものの、それぞれのスポットが比較的狭い範囲に集まっているため、気軽に歩ける距離でした。
写真はソ連製のレンズ「Mir-1 37mm F2.8(Мир-1)」で撮ってみました。ロシア語では「ミール」と発音し、「世界」や「平和」を意味します。宇宙ステーションと同じ名前ですね。37mmなので街で撮りやすい焦点距離ですが、近距離撮影は苦手なようです。
湯島天満宮
東京メトロ千代田線の湯島駅3番出口から歩いて3分ほどのところに湯島天満宮があります。学問の神様「菅原道真」を祀る神社で、合格祈願や学問成就に訪れる人で賑わっています。
こちらは天満宮に通じる3つの坂のうち夫婦坂。
大学や高校の入学試験合格祈願はもちろん、公務員試験や英検などの資格試験まで、合格の願いが込められた絵馬がたくさんかけられていました。中には中学校や小学校の合格祈願もあり、小さい時からしっかりしているなと感心してしまいました(小学校はお父さんかお母さんが書いたと思いますが)。
この日は結婚式が行われていましたが、親族だけでしょうか、少人数で執り行われていました。
境内には菅原道真にちなみ「撫で牛」と言われる牛の像が2体あります。こちらは新しい方。撫でたところが良くなると言われていますが、頭が良くなりたいという願いが多いのか頭部が金色に光っていました。
※コロナウイルスによる感染症拡大防止のためお触り禁止になっていました
梅園。境内には約300本の梅の木があり、東京の梅の名所として有名です。
足元にも梅の花。
東風吹かばにほひおこせよ梅の花 あるじなしとて春な忘れそ
右大臣であった菅原道真が太宰府に流される前に京都で詠んだ歌。
歌の中の梅は、道真を慕って一夜で九州まで飛来したという「飛梅(とびうめ)伝説」が有名ですね。
鳥居にも梅。境内のいたるところで梅が見られます。
もう一つ梅にまつわるお話で、加賀藩前田家の家紋との関係について。
加賀の前田侯は大の菅公ファンで家系を菅原姓に結びつけ家紋を梅鉢とし特に加賀梅鉢と呼ばれています。 当神社の神紋も加賀梅鉢となっています。
湯島天神公式サイト(https://www.yushimatenjin.or.jp)より
以前金沢や目黒区にある旧前田侯爵邸も訪れましたが、このような繋がりがあったんですね。
神田明神
湯島天満宮から南に10分ほど歩くと国道17号線に当たります。向かうのは商売繁盛のご利益で有名な神田明神です。
江戸総鎮守として徳川幕府や江戸の庶民から崇敬を集め、現代でも多くの人が訪れます。5月中旬に行われる「神田祭」は、八坂神社の「祇園祭」や大阪天満宮の「天神祭」と並び日本三大祭としても有名ですね。
写真は撮りそびれてしまったのですが、境内には神田明神文化交流館「EDOCCO」というガラス張りの新しい建物がありました。2029年に創建1300年を迎えるに当たり、奉祝記念行事の一環として2018年にオープンしたようです。中に入るとおしゃれなショップやカフェがあり、多くの人で賑わっていました。
こちらは境内の横にいた神馬あかりちゃん。
湯島聖堂
神田明神を後にし湯島聖堂に向かいます。湯島聖堂は国道17号を渡るだけなので5分くらいで着きます。湯島聖堂は生類憐れみの令で有名な江戸幕府5代将軍、徳川綱吉によって建てられた孔子廟。後に幕府直轄の学問所、昌平坂学問所が開設されています。
神田明神は朱色で華やかな雰囲気でしたが、湯島聖堂は神田明神と対を成すかのごとく漆黒の建物に囲まれた静謐な空間が広がっていました。
湯島天満宮と同様、合格祈願や学業成就の祈願をする人に人気です。
聖橋
湯島聖堂から御茶ノ水駅方面に向かいます。神田川にかかる橋は両岸に位置する2つの聖堂(湯島聖堂とニコライ堂)を結ぶことから「聖橋」と公募で名付けられたそう。昔の人のネーミングセンスに脱帽です。またこの橋は神田川を渡る丸の内線やJR中央線、総武線を撮影することができるスポットとしても有名です。写真は2019年から運行を開始した2000系。
ニコライ堂
神田川を渡り東京メトロ新御茶ノ水駅を過ぎると大きなドームを冠した建物が見えてきます。
正式名称は「東京復活大聖堂」で、設計は「日本近代建築の父」と呼ばれたジョサイア・コンドル。旧岩崎邸庭園の洋館や撞球室の設計でも有名ですね。
以前は内部を見学することができましたが、この時はコロナの影響で見学できず。門の前から写真に収めてきました。今でこそ周りを高いビルに囲まれてしまっていますが、建築当時は威風堂々としたニコライ堂を遠くからも眺めることが出来たのかなと思います。
万世橋
御茶ノ水から線路沿いに歩いていくと万世橋手前に「マーチエキュート神田万世橋」があります。明治期の赤レンガ造りの旧万世橋駅をリノベーションした施設で、おしゃれなショップやカフェが入ります。ショップを眺めながら歩くのも楽しいです。
2階には線路と線路に挟まれたユニークなカフェ、「カフェ&和酒 N3331」があります。
神田川側に出てみます。
万世橋側には茨城県の木内酒造が展開する「常陸野ブルーイング・ラボ」がありました。ふくろうマークでおなじみの「常陸野ネストビール」を、神田川を眺めながら飲めるスポットです。外の席が満席だったので、また別の機会に来ることにします。
カリーライス専門店 エチオピア
時刻はすでに15時すぎ。そろそろお昼をと彷徨い歩いた結果、御茶ノ水まで戻ってきてしまいました。無性にスパイシーなものが食べたくなり、御茶ノ水ソラシティにあるカリーライス専門店エチオピアに入りました。カレーの激戦区、神保町に本店をおく老舗です。
今回オーダーしたのはチキン豆カレー。辛さが0倍から70倍まで選べますが(チキン豆カレーは3倍から)、普通に3倍をチョイス。70倍ってどんな辛さなんだろうと妻と話をしていたら、隣の若い男性客が70倍を注文していました。
湯島から秋葉原まで距離はさほどですが、史跡を巡りながらの散歩だったので充実感がありました。唯一、ニコライ堂を見学できなかったのが残念でしたが、コロナが落ち着いたらまた訪問してみたいと思います。
サンポスキー