金時山に日帰り登山

金太郎伝説と富士山の素晴らしい眺望で有名な金時山(標高1,212m)に登ってきました。

登山コースはいくつかあるようですが、以下のコースを辿りました。

【コース】

新宿→(高速バス)→乙女峠バス停→乙女峠→長尾山→金時山→公時神社→温泉→(路線バス)→小田原駅

 

高速バスは前日の夜にインターネットで予約しました。

時刻:新宿(08:05)→乙女峠バス停(10:05)

料金:片道1,720円

 

www.odakyu-hakonehighway.co.jp

 

新宿から高速バスで約2時間、途中御殿場駅を経由し、ほぼ時刻通りに乙女峠バス停に着きました。バスを降りると目の前には雄大な富士山…が見えるはずですが、この日は雲に隠れていました。

乙女峠バス停

乙女峠バス停

金時山の頂上に着く頃には雲が晴れていると良いなと思いつつ先に進みます。バスで登ってきた道をさらに進行方向に進むと、左手に登山口が見えてきます。

ここから乙女峠まで約30分、金時山山頂まで約80分の登山です。しばらく砂利の敷かれた林道を進むと、登山道の始まりです。

登山道は人気の山というだけあり、しっかり整備されておりました。途中大きな岩がごろごろしているところもありましたが、足元に気をつけていれば難なく進めます。

登り始めてしばらくすると空気を揺るがすような大きな音がドーン、ドーンと聞こえてきました。嫌な予感がしてきました。雲も多いので雷でしょうか?もし雷だったらこのままの登山は危険、せっかく来たけど引き返すことも考えなければなりません。そんなことを考えていたらまたまた大きな音が…。しかしなんとなく雷の音と違うような気がします。雷のようにゴロゴロと言わず、ドーン、ドーンと…。気がつくまでしばらくかかりましたが、この音は自衛隊の大砲の音のようです。

遠く離れていてもこんなに大きく聞こえるなんて驚きです。そういえばチャイコフスキーの序曲「1812年」という曲の楽譜には、大砲を楽器として使用するよう記載されている箇所があるそうですが、本物の大砲を使用した生演奏を間近で聞いたら耳が麻痺してしまいそうです。

そんなことを思いながらしばらく行くと、薄っすら雪の降った跡のあるところがありました。

歩き始めて約30分、乙女峠に着きました。晴れていれば正面に富士山が見えますが、この時点でもまだ雲の中です。「大砲ばかりで富士山が見えない」同じペースで登っていた男性も嘆いていました。

 

乙女峠

乙女峠

乙女峠からは少し急な登りが続きます。どんより曇っていますが、暑くなってきました。

しばらくすると左手に視界が開け、箱根の町を見渡せます。

長尾山山頂に着きました。山頂とはいえ広場のように広く、多くの登山客が休憩を取っていました。

 

長尾山山頂

長尾山山頂

長尾山からしばらく幅の広いゆったりとした道が続きますが、金時山に近づくにつれ幅の狭い尾根道や急な登り下りが出てきます。鎖やロープが張られたところもあるので、コースに従って進みます。急な下りは無理せず、手も使って下りていきます。

しばらくすると茶屋の屋根が見えてきます。最後の登りを上れば金時山山頂に到着です。

山頂から御殿場方面を見渡します。裾野はかろうじて見えましたが、富士山頂は雲の中でした。

金時山山頂

金時山山頂

箱根町方面。手前に仙石原、奥に大涌谷芦ノ湖が見えます。こうしてみると箱根が山々に囲まれているのがわかります。

頂上には、2軒の茶屋とトイレがあります。そのうちの一軒、金太郎茶屋でバッヂを購入したところ、かわいい金太郎飴を頂きました。また頂上碑の所にはまさかりが置いてあり、まさかりをかついで金太郎さながらの記念撮影ができます。

金太郎茶屋

金太郎茶屋

山頂でお昼休憩です。持参したおにぎりを食べ、コーヒーを淹れます。壮大な景色を眺めつつ飲むコーヒーは贅沢なひとときですが、遮るものがなく風が強いのですぐに寒くなってきました。体を冷やさないよう上着を着ましたが、やはり寒いので下山することにしました。

金時山山頂からは急な下りが続きます。木の根が張り出しているところもあるので、ストックを使いゆっくり下ります。

しばらくすると視界がひらけ、明神ヶ岳方面が見えます。尾根に沿ってきれいな一本道が走っています。今度はあの道を歩いてみたいなと思います。

途中左手に大きな岩が見えます。金時宿り石と呼ばれる岩で金太郎が母と暮らしたとされる場所です。真ん中からぱっくりと割れていますが、木の棒が支えとなるように無数に差し込まれているからか(実際には支えているわけではなさそうですが)、絶妙なバランスを保っているように見えます。

金時宿り石

金時宿り石

さらに下ると山道が舗装道路と交差します。舗装道路を横断し先に進むと右手に公時神社が見えてきます。山頂から約1時間。ようやく麓に下りてきました。

公時神社

公時神社

お守りや絵馬は熊にまたがった金太郎。

公時神社を過ぎて先に行くと駐車場に出ます。箱根町側の登山口で、車でくる人はここに車を停めて金時山に向かう人が多いようです。公衆トイレもありました。

せっかく箱根に来たので、温泉に浸かって帰ることにしました。今回選んだのは仙石原にあるマウントビュー箱根。国道138号線箱根町方面に歩くと仙石原交差点に出るので、右に曲がります。しばらく歩いた先にある川を渡れば到着です。

川涌の湯マウントビュー箱根

川涌の湯マウントビュー箱根

日帰り入浴は90分制で大人1,100円でした。入口入ってすぐ右手の売店で入浴料を支払います。この日は時間も遅かったからか、入浴客が誰もいなく温泉を独り占めできました。

さっぱりと汗を流したので、帰路につきます。目の前の「仙石原文化センター」バス停から小田原駅まで直通バスが出ています。待つことしばし、16:30発のバスが来ました。

バスの中は観光客で賑わっていましたが座ることができました。途中まで箱根の街並みを楽しんでいましたが、疲れのせいかぐっすりと寝てしまいました。箱根湯本駅を経由し、小田原駅に着いたのは17:20、すっかり日も暮れていました。

富士山を見たく金時山に登りましたが、残念ながら今回はその姿を拝むことができませんでした。しかしまた金時山に来る口実ができたと思います。もしくは箱根には駒ヶ岳や明神ヶ岳など他にも登ってみたい山があるので、またその時にでも。

サンポスキー