湘南平から高麗山までハイキング

前秦野市の弘法山に登った際、相模湾方面にぽこっと盛り上がった山があり気になっていました。それが今回の高麗山です。

標高は168mと低い山ですが、最近滑落事故があった山なので油断せずしっかりとした装備で行きました。

大磯駅高田公園

出発はJR東海道線大磯駅。出口が一つだけの、小さく可愛らしい駅舎です。

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出口を出て左手に少し進むと大磯町観光案内所があります。高麗山のハイキングマップをもらうことができました。

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大磯駅湘南平→高麗山→大磯駅と時計回りに回ります。

JR東海道線の高架下をくぐり、少し進むと左手に妙大寺があります。調べてみると日本で初めて海水浴場を開設した松本良順のお墓があるそう。日本で初めての海水浴場と聞いてもあまりピンときませんが、松本良順といえば司馬遼太郎の「胡蝶の夢」。ここにお墓があるとは知らず、今回は残念ながらスルーしてしまいました。

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妙大寺を通り過ぎると湘南平への案内があります。案内に従って進むと急な坂道に。つづら折りの坂道を登ると眼下に相模湾が広がります。遠くには伊豆半島も。

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この階段を登ると高田公園に至ります。

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小さい公園ですが急な坂道を登ってきたのでほっと一息つけました。藤棚には満開の藤が。

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高田公園湘南平

高田公園から先は舗装道路から未舗装の山道に。

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シャガがスポットライトを浴びるように咲いていました。

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東小磯配水池。

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しばらく進むと湘南平と高麗山への分岐があります。

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湘南平方面に進むとシンボルのテレビ塔の下に出ます。

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湘南平

登り始めて約1時間。湘南平に到着です。頂上では遮るものがなく360°の絶景を堪能できました。東にはこれから向かう高麗山。

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遠くにはみなとみらいのランドマークタワーが見えました。

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南には太平洋が広がります。

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南東には江ノ島三浦半島相模湾の形がはっきりと手に取るようにわかります。f:id:sanposky:20210504004909j:plain

南西には伊豆半島が見えますね。

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そんな広い海を眺めながらブランコはいかがでしょうか。

思わず乗ってしまいました。ブランコをこげば大海原に飛び出すかのよう。

今まで乗ったブランコで一番気持ちいいブランコでした。

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湘南平の西端にはレストハウスがあります。ジブリに出てきそう。海を見ながらお昼を食べるのも良さそうですね。

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屋上は展望台になっていてより高い視点で眺望を得ることができます。

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北には大山。

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西には富士山。左のぽこっとした山は箱根の外輪山、金時山です。

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双眼鏡を無料で覗くことができました。

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「ainowa」というモニュメントもありました。

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テレビ塔方面。

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遮るものがないので風がビュービュー吹いていました。寒くなってきたので高麗山に向かうことに。

湘南平〜高麗山

湘南平から高麗山までは山の尾根を歩きます。途中シャガが群生していました。

シャガは地中の根茎から匍匐枝を伸ばして増えるので、ここにあるシャガは全てクローンのようなもの。薄暗い場所ですがところどころ陽の光が当たり幻想的でした。

特徴的な黄色と薄紫色の斑点は昆虫に蜜のありかを教える標識の役割を果たしおり、ネクターガイドと呼ばれるそうです。

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途中八俵山(標高160m)をとおります。木々に囲まれているため眺望はありませんが、ベンチがあるので一休みできます。f:id:sanposky:20210504005019j:plain

木の橋を渡り少し登ると…

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高麗山に到着です!高麗山の歴史が書かれていたのでパチリ。

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高麗と若光

昔から日本と朝鮮の文化交流は深く、相模国をはじめ東国七州の高麗人を武蔵国に移して高麗郡をおいたと「続日本記」には書かれています。

奈良時代のころ高句麗は唐・新羅に滅ぼされ、日本に難を逃れた人も多くその中に高句麗王族のひとり高麗若光もいました。若光は一族をつれて海を渡り大磯に上陸、日本に帰化してこの山のふものと化粧坂あたりに住み、この地に大陸の文化をもたらしました。

高麗若光高句麗の人たちが住んでいたことから、この地が高麗と呼ばれるようになりました。

高麗郡は現在の埼玉県日高市付近にあった郡で、高麗川という川の名前にかつての名残をとどめています。

かつてここには高来神社の上宮があったそうですが、今は石祠が祀られています。

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高麗山〜大磯駅

下山を開始します。まずは長い石段を降りる。

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途中男坂と女坂への分岐があります。観光案内所で男坂は急と聞いていたので女坂方面に行くことにしました。

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きちんと整備されているので歩きやすかったです。

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しばらくすると高来神社の裏手に出ます。ここで先ほど分かれた男坂と合流します。

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高来神社。

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鳥居の外から振り返ると高麗山がこんもりしていました。

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神社を出て参道を少し歩くと国道1号線に出ます。西に向かい大磯駅を目指します。

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右手には先ほどまで歩いていた山が見えました。

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JR東海道線のガード下をくぐります。

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しばらく歩くと大磯駅前の交差点にでます。ここを右に曲がれば大磯駅です。

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駅前にはクラシカルな建物がありました。大磯迎賓館といい、中ではイタリアンレストランが営業しているそうです。

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大磯駅に戻ってきました。

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低山なのであまり期待せずに登りましたが、湘南平からの眺めが想像以上に良かったです。首都圏から容易にアクセスできるので日帰りハイキングにぴったり。大磯の町自体も自然が豊富でゆったりとした雰囲気が素敵。歩いていると歴史的なスポットも多かったので、今度は歴史散歩をしにきてみたいですね。